50 「何故私がそんな子供を殺らねばならないのです」 黒いスーツを着て、二股の黒剣を持つ女が、いささか不服そうな色を交えて云う。 「厄介だからだ」 三人用ソファーを足まで乗せて占有している男は、面倒臭そうに答えた。 「そんな理由で・・・」 「おい、一…
25 矢が、何本も刺さっていた。 いまやその紺碧の鎧でさえも血に染まっている。最早長くは無かろうということは、敵対する軍勢にも判った。 たった一人、たった独りで、その伝説の勇士と謳われた者は敗走する主君の殿を努めた。 その戦いの凄まじさは、その…
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